HSK2級の勉強法
12月5日(日),HSK2級を受験しました。
たぶん合格してると思いますが,備忘のために受験までの過程を記録しておきます。
なぜHSK2級を受験したのか
やっぱ中華ドラマが少しでも聴き取れたりすると楽しいと思うの。
— 石川 (@Wa11abie) 2019年11月25日
これに尽きます。
今まで,中華ドラマといえば,三国志演義 (テレビドラマ) - Wikipediaとか三国志 Three Kingdoms - Wikipediaのようないわゆる歴史モノをよく見ていたんですが,最近は,いろんな動画サイトで,公式が動画配信するようになってきたんですよね。
このドラマの概要は,曹操 (テレビドラマ) - Wikipedia。
当然のことながら日本語字幕なんかはないので,ドラマの内容を理解するには,少なくとも字幕の中国語を読めるようにならないといけません。
中華ドラマはわりと中国語字幕があるので,とりあえずは字幕が読めればいいのですが,中には字幕なしのドラマもあります。
これはリスニングができないと理解できない…。
というわけで,まずは字幕を読めるようになって,次にリスニングができるようになろう,というのがHSK受験の動機です。
HSK2級の勉強に使用した教材
最近はアプリが充実しているので,ほとんどアプリで勉強しました。
HelloChinese
HelloChineseを使用している理由は,
という点です。
HelloChineseは,HSKに準拠したアプリになっていて,学習している単語・文法がHSKのどの級で出題されるかが明記されています。一応,HSK4級までの単語と文法をカバーしてるみたいです。
HSK2級に対応するカリキュラムをやっていても,時々,3級や4級の単語が登場することがありますが,級別表示があるので,「今はとりあえず覚えなくてもいいや」という判断ができるのが良いです。
最初はDuolingoを使っていたのですが,
- カリキュラムの数が少ない
- Duolingo日本語版の中国語カリキュラムだと,Unit2までしかカリキュラムがない。
- Duolingo英語版の中国語カリキュラムだと,Unit4まである。
- 文法の解説がない
- Duolingo英語版の中国語カリキュラムだと,ちょっとだけある。
- Duolingo英語版で中国語の勉強をするのがめんどくさい
- HSKに準拠しているわけではない(と思われる)
ということから,試験対策に使うのは微妙かなと思って,Duolingoはメインでは使わなくなりました。
ただ,Duolingoは,もともと使用していたアプリということもあって,今も使ってます。
あと,HelloChineseがDuolingoと違うところは,リスニングの問題文が,音声だけではなくて,実際に発話している様子を撮影した動画で流れるところです。屋外で撮影しているみたいなので,ノイズも入って若干聞き取りにくいですが,そこがまたリアルな感じです。さらに,よくある語学教材の音声のように,聞き取りやすい感じで話してくれているわけではないので,ネイティブと会話しているときの環境に近くていいなと思いました。
HelloChineseのほかにも,HSKに準拠した学習アプリがあるみたいなので,いろいろ使ってみて,自分に合ったアプリを使うのがいいと思います。
SuperTest
SuperTestは,過去問を解くのに利用しました。
過去問は,市販の書籍としても販売されていますが,本を開いて勉強するとなるとやっぱり面倒なので,アプリで完結できるのはとても魅力的です。
ただ,SuperTestには和訳がないので,リスニングにしろ,リーディングにしろ,問題を解き終わった後の問題文は,自分で和訳して,それぞれ正答・誤答の理由を考えないといけません。
あと,SuperTestにも,HelloChineseのような学習カリキュラムが揃っているのですが,やっぱり和訳が少ないので,メイン教材にするには不向きかなと思いました。
HSK公認テキスト
アプリだけだと,文法の解説がどうしても少ないので,文法は,アプリとは別に勉強する必要があるなと思いました。
やっぱりここは公認テキストだろうということで,一応買って読みました。
というか,中国語勉強のために重い腰を上げて最近iPadを購入したんですが,勉強意欲わきまくりでやばい。
やさくわ
公認テキストだけでは,文法の細かいところがよく理解できなかったので,Twitterで教えていただいた「やさくわ」という文法書を利用しました。
細かいところまで理解しなくても,ざっと読むだけでも,これからどんなことを勉強していくのかがわかって,頭の中が整理される気がします。
「やさくわ」もKindle版があります。
あとは,東京外国語大学のサイトに解説があるので,それを眺めてみるのもいいかもしれません。
単語帳
昔から単語帳を使って勉強するのがあまり好きではないのですが,一応買うだけ買ってみました。これもKindle版があります。
HSK2級は300語程度の語彙しか使わないので,わざわざ単語帳を買って勉強するほどではないかもしれません。
HSK3級は600語程度,HSK4級は1200語程度の語彙が必要となるみたいなので,今後のことを考えると,さすがに単語帳くらいはあってもいいかなと思って買いました。
というか,1級上がるごとに必要な語彙数が倍になっていくのきつい…。
なぜ中検ではなくHSKを受験したのか
中国語の検定試験は,HSKのほかにも中検(中国語検定試験)というのがあります。
中検は,日本向けの試験ですが,HSKは,世界中で実施されていて,中国の大学に留学する際の基準としても用いられているそうです。
今回,中検ではなくHSKを選択した深い理由があるわけではないのですが,留学に用いられているくらいであれば,試験にまつわる情報も豊富なんじゃないかなくらいの軽い気持ちでHSKを選択しました。
なぜHSK1級ではなく2級を受験したのか
だらだらとDuolingoで中国語の勉強をしつつ,そろそろ飽きてきたなと思ったので,検定試験でも受けようかなと思ったところから始まりました。
10月の下旬ころにHSKでも受けようかなと漠然と思い始めて,1週間ほど勉強をしてみた結果,1級ではなく2級でもいけそうな感じだったので,2級を受験することにしました。
HSKでは,現在,「再チャレンジキャンペーン」というのをやっていて,1級又は2級の受験者に限り,不合格となった場合であっても,再度同じ級を無料で受験できるようです。
Twitterでも,再チャレンジキャンペーンがあるからまずは2級を受けてみれば?と勧めていただいたので,とりあえず2級に挑戦してみました。
受験を思い立ってから受験日まで1か月ちょっとしかなかったのですが,まぁなんとかなりました。
HSK2級の勉強をしてみて
なんといっても,アプリでやっていた普段のカリキュラムに比べて,過去問のリスニングは難しいと感じました。
アプリは結局のところ同じような表現を単語を入れ替えたりして繰り返しやるだけなので,ある程度パターン化されてますから,回数こなせばそりゃできるようになりますよねという感じ。
なので,省略した表現とか,聞き慣れない表現とかが突然登場すると,頭の中が(???)となって戸惑ってしまいました。
これは,過去問を繰り返しやって,いろんな表現に慣れていくしかないなと思いました。
今後の予定
HSK2級の勉強をちょろっとやっただけでも,中華ドラマの字幕が少しだけわかるようになって,感動しました。
とりあえず,半年後くらいをめどに,HSK3級に挑戦したいと思っています。
ビギナー向けオススメ書籍
T-TAKA先生のnoteに触発されたので(?),思いつくままに紹介してみます。
刑事事件
最初はこの本のとおりにやってみました。ちなみに『少年事件ビギナーズ』もあります。
初版136頁に「情状チェックリスト」があったのに,2版では消滅してしまったのはなぜなんでしょうか(便利だったのに)…。
令状関係だと,最近は,別冊判タ34号・35号を見ることが多いです。
示談の際は,千葉県弁護士会編『慰謝料算定の実務〔第2版〕』(ぎょうせい,平成25年)377頁以下を参考にすることがあります。
量刑については,一弁の『量刑調査報告集』をたまに参照します。
刑事関係書籍は挙げはじめるとキリがないので,このあたりで。
民事訴訟
訴訟事件をあまりやらないので(!),たまにやるときに読み返しています。
塚原朋一編著『事例と解説民事裁判の主文〔第2版〕』(新日本法規出版,平成27年)を開くこともありますが,こちらを参照することのほうが個人的には多いです。
保全・執行
事例に学ぶ保全・執行入門―権利実現の思考と実務 (事例に学ぶシリーズ)
- 作者: 野村創
- 出版社/メーカー: 民事法研究会
- 発売日: 2013/09/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
書式集みたいなのをいきなり読むよりも,わかりやすいと思います。
このシリーズはいろいろな分野で出てるんですが,初めて手がける事件については,どれも勉強になります。
ちなみに,某執行裁判所からは,東京地方裁判所民事執行センター実務研究会編著『民事執行の実務〔第3版〕』(きんざい,平成24年)の「何巻の何頁を見てください」と電話がかかってきたことがありました。
民事調停
「調停には親しむが,訴訟には親しまない(申立人には,そのような法的請求権は存しない。)。」と記載されているケース(393頁)があって,なるほどなと思いました(小学生並みの感想)。
「こういうのは調停でできるんだなぁ」というのを知る意味で,手許にあると便利かもしれません。
遺産分割
すべての出発点。
去年第3版が出ました。
ちなみに,片岡裁判官は,「家庭と法の裁判」で「初任者のための遺産分割講座」を連載されていました(14号が最終回でした)。
手続の流れに沿って物語形式で進んでいくので,読みやすいです。近年の法律書には珍しく,縦書き。
異母きょうだいあり,不在者あり,成年被後見人あり,調停係属中に再転相続あり,なおかつ相続人多数というケースが題材になっているので,ちょっと複雑なケースに遭遇した場合は,「どうするんだっけ?」と読み返すことがあります。
財産管理
第2版 家庭裁判所における成年後見・財産管理の実務 成年後見人・不在者財産管理人・遺産管理人・相続財産管理人・遺言執行者
- 作者: 片岡武,金井繁昌,草部康司,川畑晃一
- 出版社/メーカー: 日本加除出版
- 発売日: 2014/08/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
後見・不在者財産管理人・相続財産管理人は,とりあえずこれ。
離婚
修習中におすすめされた書籍ですが,今年第3版が出ました。
労働
これか,二弁の『労働事件ハンドブック』を開くことが多いです。
農地
農業委員・農地利用最適化推進委員必携 農地・農業の法律相談ハンドブック
- 作者: 本木賢太郎,松澤龍人,飯田淳二
- 出版社/メーカー: 新日本法規出版
- 発売日: 2018/02/26
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
田舎モンなので農地関係法の習得は必須です…。
債権回収
コンパクトにまとまっているので,取っ掛かりとしてはよいと思います。
契約書
3巻セット。
さしあたって手がかりをつかむために開いてみることが多いです。契約関係書籍は契約の種類ごとにたくさん出ているので,実際にはそちらを参照しています。
金融実務
金融機関の法務対策5000講 I巻 金融機関の定義・コンプライアンス・取引の相手方・預金 編
- 作者: 遠藤俊英,小野瀬厚,神田秀樹,中務嗣治郎
- 出版社/メーカー: きんざい
- 発売日: 2018/02/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
5巻セット。
困ったときはこれを見ればだいたい何でも書いてあります。
報酬
だいたいのめやすを知るにはよいと思います。
その他
なんだかんだ『要件事実マニュアル』と『民事訴訟マニュアル』はよく開きます。
破産は各地で事情が違うようなので,よくわかりません。
遺言と交通事故はどなたかおすすめがあれば教えてください。
また思いついたら追記するかもしれません。