ビギナー向けオススメ書籍
T-TAKA先生のnoteに触発されたので(?),思いつくままに紹介してみます。
刑事事件
最初はこの本のとおりにやってみました。ちなみに『少年事件ビギナーズ』もあります。
初版136頁に「情状チェックリスト」があったのに,2版では消滅してしまったのはなぜなんでしょうか(便利だったのに)…。
令状関係だと,最近は,別冊判タ34号・35号を見ることが多いです。
示談の際は,千葉県弁護士会編『慰謝料算定の実務〔第2版〕』(ぎょうせい,平成25年)377頁以下を参考にすることがあります。
量刑については,一弁の『量刑調査報告集』をたまに参照します。
刑事関係書籍は挙げはじめるとキリがないので,このあたりで。
民事訴訟
訴訟事件をあまりやらないので(!),たまにやるときに読み返しています。
塚原朋一編著『事例と解説民事裁判の主文〔第2版〕』(新日本法規出版,平成27年)を開くこともありますが,こちらを参照することのほうが個人的には多いです。
保全・執行
事例に学ぶ保全・執行入門―権利実現の思考と実務 (事例に学ぶシリーズ)
- 作者: 野村創
- 出版社/メーカー: 民事法研究会
- 発売日: 2013/09/01
- メディア: 単行本
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書式集みたいなのをいきなり読むよりも,わかりやすいと思います。
このシリーズはいろいろな分野で出てるんですが,初めて手がける事件については,どれも勉強になります。
ちなみに,某執行裁判所からは,東京地方裁判所民事執行センター実務研究会編著『民事執行の実務〔第3版〕』(きんざい,平成24年)の「何巻の何頁を見てください」と電話がかかってきたことがありました。
民事調停
「調停には親しむが,訴訟には親しまない(申立人には,そのような法的請求権は存しない。)。」と記載されているケース(393頁)があって,なるほどなと思いました(小学生並みの感想)。
「こういうのは調停でできるんだなぁ」というのを知る意味で,手許にあると便利かもしれません。
遺産分割
すべての出発点。
去年第3版が出ました。
ちなみに,片岡裁判官は,「家庭と法の裁判」で「初任者のための遺産分割講座」を連載されていました(14号が最終回でした)。
手続の流れに沿って物語形式で進んでいくので,読みやすいです。近年の法律書には珍しく,縦書き。
異母きょうだいあり,不在者あり,成年被後見人あり,調停係属中に再転相続あり,なおかつ相続人多数というケースが題材になっているので,ちょっと複雑なケースに遭遇した場合は,「どうするんだっけ?」と読み返すことがあります。
財産管理
第2版 家庭裁判所における成年後見・財産管理の実務 成年後見人・不在者財産管理人・遺産管理人・相続財産管理人・遺言執行者
- 作者: 片岡武,金井繁昌,草部康司,川畑晃一
- 出版社/メーカー: 日本加除出版
- 発売日: 2014/08/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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後見・不在者財産管理人・相続財産管理人は,とりあえずこれ。
離婚
修習中におすすめされた書籍ですが,今年第3版が出ました。
労働
これか,二弁の『労働事件ハンドブック』を開くことが多いです。
農地
農業委員・農地利用最適化推進委員必携 農地・農業の法律相談ハンドブック
- 作者: 本木賢太郎,松澤龍人,飯田淳二
- 出版社/メーカー: 新日本法規出版
- 発売日: 2018/02/26
- メディア: 単行本
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田舎モンなので農地関係法の習得は必須です…。
債権回収
コンパクトにまとまっているので,取っ掛かりとしてはよいと思います。
契約書
3巻セット。
さしあたって手がかりをつかむために開いてみることが多いです。契約関係書籍は契約の種類ごとにたくさん出ているので,実際にはそちらを参照しています。
金融実務
金融機関の法務対策5000講 I巻 金融機関の定義・コンプライアンス・取引の相手方・預金 編
- 作者: 遠藤俊英,小野瀬厚,神田秀樹,中務嗣治郎
- 出版社/メーカー: きんざい
- 発売日: 2018/02/01
- メディア: 単行本
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5巻セット。
困ったときはこれを見ればだいたい何でも書いてあります。
報酬
だいたいのめやすを知るにはよいと思います。
その他
なんだかんだ『要件事実マニュアル』と『民事訴訟マニュアル』はよく開きます。
破産は各地で事情が違うようなので,よくわかりません。
遺言と交通事故はどなたかおすすめがあれば教えてください。
また思いついたら追記するかもしれません。